小さな頃、板ガラスを火で炙ってススを付けただけの、
手製のサングラスを作って太陽の輪郭だけでも見ようとしたっけ。
(今はそれも眼に悪いということでしちゃいけないらしいけど)
太陽ってこんな顔をしているんだ…
ずっと見てきたはずなのに、一度も見つめたことがない…
太陽ってそういうものだ。
頭上に見上げる太陽から今日も降り注ぐ光りは、
およそ8分ほど前に放たれ、1億5千万キロメートルという
気の遠くなるような距離を駆け抜けて今届いたもの。
その光りの豊かさと熱を受けて、
今日も海と空は青く、木々の葉は緑に輝き、
鳥とセミが鳴き、大気の中に温度差が生じて風が吹く・・・
あまりに絶対的に強力なエネルギーの源なだけに、
近すぎず遠すぎず適度な距離のところに生きていられることを
時々思い起こすとありがたく感じますね。
そういえば太陽からの光りを「帆」に受けて、
宇宙空間を航行できるという宇宙ヨット「イカロス」が
帆を広げ、方向転換や姿勢制御に成功したというニュースが、
ここのところ次々と入ってきています。
風の様子を見て帆を掲げて船出するヨットと同じく、
「今日は太陽のフレアの具合がいいな…」などと言って、
宇宙にヨットで繰り出すそんな日も、
いずれはやって来るのでしょうか。。。