2010年06月19日

南仏ピレネー山脈あたりからつながった記憶の中でハンニバルと象が山を越えていく

雷と高圧電流の記事雷に対してコメントをくれた方が南仏にお住まい、そしてピレネー山脈の近くだと聞いて想像力と記憶力が連動してマインドマップ的に脳内検索にひっかかって思い出されたのが、あのアルプス越えという前代未聞の奇想天外な戦術でローマを恐怖に陥れたというカルタゴの将軍ハンニバルのことと、もうひとつはやはり別のアルプス越えを描いた美しくも痛快な映画脱走山脈のこと。

まずはハンニバルだけど、どうしても映画「羊たちの沈黙」でハンニバル・レクターを演じたアンソニー・ホプキンスの顔を思い出してしまいそうな名前のこの将軍、実はハンニバル・バルカ(Hannibal Barca バルカは「雷光」の意味だそうで雷つながり・・・と強引に繋げてみる)といいローマとカルタゴの間で紀元前219年から紀元前201年に戦われた第二次ポエニ戦争で、南の海上からの攻撃を予想して備えていたローマ軍を、なんとアルプス山脈を数万の大軍と戦象を率いて越えて北からイタリアになだれ込み、背後からローマを攻めるという歴史に残る戦いを展開した人物。

さて、アルプス越えはもちろん有名な話だけど、ハンニバルは実はアルプス山脈を越える前に、イベリア半島からイタリア方面へと密かに進撃するために、今のスペインとフランスの国境付近に走るピレネー山脈をまずは越えなければならず、そうすると彼とその軍はふたつの山脈を越えるという過酷なルートを通ってローマを驚愕させたことになるわけで、数千年が経っても伝説としてその名が歴史の中にとどろき続けているっていうのは、さすがカミナリのようだなと思う。

さてもうひとつ。ひとりのイギリス軍兵士の捕虜と象が一頭、第二次大戦中のオーストリアからスイス国境を目指して逃れ、途中やはりアルプス越えをするというストーリーを描いた映画が、やはりハンニバルのアルプス越えにひっかけた原題HANNIBAL BROOKS(日本公開タイトルは脱走山脈69年米)。主人公の英国人の名はブルックス(Brooks)だけど、このタイトルはたぶんHannibal Barcaをもじったものなのかな?主演のオリバー・リードは少し前の映画「グラディエーター」が遺作となってしまったのだけど、ベニチオ・デル・トロに勝るとも劣らない狼男が似合う個性的な風貌のすばらしい役者だった。脱走山脈動物園で飼育されていた一頭の象とひとりの英国軍兵士・・・そして迫り来るドイツ兵の追っ手たち・・・目指すは中立国スイスの国境・・・美しいアルプスの山々、映画全編を彩るのはフランシス・レイの織り成す美しい旋律の音楽と雪と岩のアルプスを背景にした愛らしい象の姿という美しくも奇妙な取り合わせ・・・

これはちょっとしたアートだね。古代カルタゴの将軍ハンニバルの戦象を従えてのアルプス越えをモチーフにした異色の戦争映画だけど、なかなかの作品だったと思う。

興味のあるものや好きなものはひとつ思い出されるといろいろとつながって浮かび上がってくる。ピレネー山脈近くの南仏にお住まいの郁子さんからのコメント(ありがとう!)で、少しだけ記憶の中でエンターテインメントしてみた。
posted by フランキン at 12:03| 静岡 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | あの映画見た?この本読んだ? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「脱走山脈」って、音楽といい、映像といい、美しいです。
ほんとに戦争映画?という感じですね。
フランキンさんはとても映画通でいらっしゃるんですね。
Posted by 郁子 at 2010年06月19日 14:26
「脱走山脈」!そうなんです。
すごく異色な戦争映画かもですね〜
とにかく、美しいです。
動物好きの人も見れる映画ですよ^^

映画通なわけじゃないですが、
見て好きになったものはけっこう憶えてたりします。

ピレネー山脈!改めて画像などを見てみましたが、
本当にいいとこですね!
Posted by フランキン at 2010年06月19日 21:11
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