2010年01月30日

それぞれのスピードで、いつかは辿り着くのかも…「その街のこども」再放送を見て

再び見ることができて本当に幸せだと思った。
そんな風に感じさせられたドラマはおそらく他にない。
今日30日午後1:30、NHK BS2でのアンコール再放送だった。

その街のこども

ひらめきこのあとには少しネタバレも含んでますので、
まだ未見の方はこの読まずに先ずこのドラマを一度見てくださいね。

ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)

世の中ではよくトラウマなんて言葉があって、
それがずい分都合がよく使われていたりする。
何かを避けていたかったり、遠ざけていたいような時、
人はしばしばこの言葉を使う。
「僕、これってトラウマなんだよね」などと言ったり…

もちろんこのドラマには
トラウマなんていう言葉はたった一度しか出てこない。

でもそこには、本当に心に傷を負ってしまい、
その傷が自分でもどれだけ深いのか浅いのか?
それさえ分からずに生きてきて、
今それに向き合おうとする2人の男女の姿が、
ムリなく…というよりも、
実に腑に落ちる有様で描かれている。

震災という出来事が、その瞬間だけでなく、
それから15年が経過していても、ずっと人々の中に
終わらない負い目のようなものを残し続けていく。
それは傷の痛み…というよりも、
忘れていたいけど時々思い出したように放っておけなくなる
刺さったままのトゲの痛みのように思える。

震災そのものよりも、
その時の父親が選んだ生き方によって、
神戸で持っていたはずの自分の世界すべてを失ってしまった少年…

仲良しだった親友とその家族が亡くなり、
自分が生き残ったことでさえ素直に喜べずに生きてきた少女…

15年目を迎えて偶然神戸の駅で出会うふたり…
自分が触れずにきたことを思い起こさせる風景は、

意味があるのかないのか…ふたりは敢えて歩きつづける。
自信がもてずに言い出せない、半ば諦めた割り切り…
自分でも分からないけどずっと抱え込んでいる心の中のもの…
夜の街がもつ表情、目の前に現れる神戸の夜景…
ふたりはその中を真っ直ぐに漂いながら、
それぞれの朝を迎えていく…


ふたりがそれぞれ自分に起きた不幸を見つめなおす、
あの茶色のマンションの窓の明かりが見える公園でのシーン…
思いっきり見えないボールを投げてる姿…
振り返ってすぐに手を振れなかった気持ち…
この場面で僕は涙をとどめられなかった。

本当は神戸にふるさとを感じながらも、
そこから離れていなきゃいけないような気持ちを抱えて、
でもやはりあの街で生きていたという時というのがあって、
どんなに時間が経っていてもその時間で形作られている自分もあって、
今この瞬間にもう一度自分の気持ちと向き合う機会が訪れて…

交差点の向こうに見える東遊園地…
信号の赤が青に変わるまでの僅かな時間

「行かへん?」

「やめとくわ…」・・・でも、「今年は…」とつけ加える。

「また…来年…」


そう・・・それでいいんだと思う。
人は何かに傷ついたなら、
無理やりそれを癒すことなんてできない。
でもある時突然、
いろんなことがふさわしい場所に落ち着いてくれて、
心が軽くなる時だってある。

それは今なのかも、来年、
それともまだ少し先なのかもしれない。
それぞれにスピードがあって、
でもいつかは辿りついて、
もといた場所に戻れることだって、きっとある。。。

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posted by フランキン at 17:57| 静岡 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | あの映画見た?この本読んだ? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ドラマは残念ながら、まだ見ておりませんが、自分のスピードであるべき所へ。無理せずに、時間をかけて気づいていけば良い。
そうありたい、私です。
Posted by mikasaya at 2010年05月06日 01:03
コメントありがとうございます。

>自分のスピードであるべき所へ。
>無理せずに、時間をかけて気づいていけば良い。
>そうありたい、私です。

本当にそう思いますね。
人は誰でも荷を負いながら歩んでいますが、
でも時には予想してなかったような重荷を負ってしまったり・・・

みんな「それぞれ」があるんだと思います。
本来の自分でいれるようなペースで、
これからも歩いてゆきたい・・・
僕もそう願ってます。

ドラマ、いいですよ。
ぜひ次の機会には!
Posted by フランキン at 2010年05月06日 01:58
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